公開中の映画「ブラックパンサー」ではマーベル・コミックスに関連した要素などが多く存在している。ここで最も興味深い15個のイースターエッグについて紹介していく。
以下、映画「ブラックパンサー」のネタバレを含むので注意してください。
15.オークランドがルーツのブラックパンサー
映画「ブラックパンサー」の監督を務めたライアン・クーグラーが生まれたカリフォルニア州オークランドは、彼の手掛けたメジャーな3つの映画「フルートベール駅で」、「クリード チャンプを継ぐ男」、「ブラックパンサー」で重要な場所である。
オークランドは1966年に黒人民主主義運動・黒人解放闘争を行ったブラックパンサー党が結成された場所。結成メンバーのヒューイ・P・ニュートンは銃や槍を持ち、編み込まれた王座のような椅子に座った写真を撮った。そのイメージは映画「ブラックパンサー」の広告ポスターのソースとして使われている。
14.叫ぶネイモア
近年、ブラックパンサーにおいて重要な要素として同じ国王で、イルミナティのメンバーであるネイモアとの友好関係がある。何年間もの間、友好関係を築いていた二人だが、「アベンジャーズ VS X-MEN」においてアベンジャーズを匿っていたワカンダに対し国を浸水させるほどの攻撃を行った。
それ以来、ブラックパンサーはネイモアへの復讐を誓ったが、迫る世界的危機の前に協力関係を保っていた。そして、ブラックパンサーは「タイム・ランズ・アウト」において遂に復讐を果たした。その時、ブラックパンサーは映画でユリシーズ・クロウに言ったのと同じ慈悲を放った。
13.マスクが男を作る
映画がコミックを完全に再現することが出来ないことも多く、その一つがコスチュームの問題だ。コミックで着ているコスチュームを実写で行うことはそう簡単ではない。
しかし、映画「ブラックパンサー」のエリック・キルモンガーは上手く適応している。彼が大英博物館からヴィブラニウムを奪う時にアフリカのマスクを称賛し、その中の一つを奪って後に使用している。
12.代わりのネックレス
コミックからのイースターエッグを見つけるのに、キャラクターのコスチュームデザインを見ることになる。これらの代替されたデザインは時にドラマ「ルーク・ケイジ」のように一瞬だけ映ることもある。ブラックパンサーにおいては、妹のシュリがティチャラに新たなコスチュームを2つ提示し、一方は金色で派手なネックレスのものだった。これは1990年代後半のコスチュームのイースターエッグであり、更にこのコスチュームをキルモンガーが終盤にかけて使用するため、映画のプロットとして機能している!
11.私のためのプレイ
エリック・キルモンガーという名前はコミックにおいて彼がアメリカの学校に通っている時に名付けたもの。それは一般的には変わった名字であり、映画ではそれをあだ名とした。ヒョウの模様が浮かび上がるキルモンガーが使用したブラックパンサーのコスチュームだが、彼がコミックで初登場した「ジャングル・アクション」#6でペットのヒョウ、プレイも一緒に登場。
10.「そう、我々は男をマンエイプとは呼んでいない」
現在において「マンエイプ」と言う呼称は人種差別的であるため、映画においてこの名前が使われることはない。しかし、キャラクターとしてエムバクは映画に適応させ、ホワイトゴリラの要素を上手く取り入れている。エムバクはティチャラとの決闘においてホワイトゴリラを模したマスクを着け戦いに挑んでいる。
9.シュリはそこにいて、そうしていた
ティチャラの元彼女のナキアを守るためにエベレット・ロスは重症となり、ティチャラは難しい決断の中で彼をワカンダに連れて帰った。そこでシュリが再び白人男性を治療する旨の発言をしていた。これは映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」のクレジットシーンで見せたバッキー・バーンズのことを示している。
8.最初のブラックパンサーに対する敬意
最近発売された「マーベル・レガシー」#1において紀元前100万年のアベンジャーズが紹介され、そこにはブラックパンサーも登場していた。1970年代後半にジャック・カービーはワカンダの起源を明かし、初代ブラックパンサーのバシェンガを紹介した。映画においてヴィブラニウムが発掘され、シュリの研究所がある山の名前がバシェンガ山として登場。
7.Vineからの引用
期待以上のキャラクターが多い映画の中でも、特に妹のシュリは期待以上のキャラクターだった。彼女はジェームズ・ボンド映画のQのようで、より若く激しさを持つ。
しかし、彼女はまだ10代の少女であることを再確認させるシーンがある。現実世界においてVineアプリで拡散された警察の履き物に関してからかった動画から、同様のセリフをティチャラのサンダルに対して引用している。
6.ブラックパンサー・・・トゥ・ザ・フューチャー!
シュリが現実世界から行う引用の1つに、ティチャラに渡す新しいシューズがある。それはヴィブラニウムを用いたもので、衝撃と音を吸収するシューズ。それをシュリは「スニーカー」と呼んだ。
それは自動で履かれるシューズで、彼らが幼い頃に父ティチャカから見せられた映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」からの引用であると共に、亡き父への敬意が込められている。
5.ブラックパンサーの音楽ルーツ
クーグラーはブラックパンサー党が結成された地、オークランドから意図的にスタートした。そして、1992年を舞台として主要なヒップホップグループにも敬意を表している。パブリック・エナミーは力強く政治的な意味が強い曲を打ち出しており、彼らのポスターがウンジョブの部屋に貼られていた。
4.コミックブックページからすぐに充満させる
映画終盤に生きていたティチャラに忠実なドーラ・ミラージュとキルモンガーに忠実なワカンダ軍の間で戦いが起きる。軍はちょっとした秘密兵器、ヴィブラニウム製の鎧を纏ったサイを解き放つ!
これもコミックにおいて見られる1シーンであり、同じくティチャラがキルモンガーによって滝に投げ出されたストーリーの中で見られる。「ジャングル・アクション」#9で実際にサイとティチャラは戦った!
3.ムーンライト・メモリーズ
ライアン・クーグラーが務めた3つの作品は高く評価され、興行成績も連勝中だ。彼はアカデミー賞を受賞した映画「ムーンライト」の監督バリー・ジェンキンスの意見を望んでいた。彼は様々な若い監督から脚本に関する意見を貰い製作した。
ジェンキンスの次の映画にティチャラを演じたチャドウィック・ボーズマンが主演する。そして、映画の最後に「あなたは誰?」と尋ねた少年は、映画「ムーンライト」で主人公シャロンの少年時代を演じたアレックス・ヒバートである。
2.揺り篭のブラックパンサー
映画の全体的なテーマとして父親の人生が重要であり、父親の遺産によってキルモンガーは何百人もの人を殺し、ワカンダに戻ってくる方法を見つけた。ティチャラは父が完璧な人間ではなかった真実と戦っている。
クーグラーはフラッシュバックを使って父と息子のつながりを巧みに表現した。映画の1992年のシーンでティチャカを演じたのはアタンドゥワ・カニで、彼は映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」と年を取った現在の姿で登場するティチャカを演じたジョン・カニの息子である。更に親戚ではないが奇妙なことに、ズリの現在と過去をフォレスト・ウィテカーとデンゼル・ウィテカーが演じている!
1.ホワイト・ウルフで!
映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」のクレジットシーンでバッキー・バーンズはワカンダで眠りについた。その後、映画「ブラックパンサー」のクレジットシーンにおいて、彼の洗脳が治りワカンダにいなかったことが明らかになった。それは映画「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」のトレーラーが公開され、誰もが知る事実であろう。
しかし、バッキーは子供たちから「ホワイト・ウルフ」と呼ばれており、それはコミックにおけるティチャラの兄にあたる人物ハンターを指す名前でもある。ハンターは飛行機事故によって両親を失い、若き彼はティチャカによって養子に取られたが、ティチャカの正統な後継者がティチャラだったため、ハンターは秘密警察のトップホワイト・ウルフとなった。ティチャラが王位を継いだ後、秘密警察が解散されたため、ハンターはワカンダを去り傭兵になった。