Newsaramaより
マーベル・スタジオ最新作『ファンタスティック・フォー』は、そのビジュアルが素晴らしい。レトロフューチャリスティックな1960年代の雰囲気、ユートピア的な建物と洗練された美学は、これまでのマーベル映画の均一的なスタイルとは一線を画している。

監督のマット・シェイクマンは、この映画の冒頭となるマーベル・フェーズ6作品において、実写効果を多用した意外な(そして歓迎すべき)理由を明かした。グリーンバックへの依存度を極力減らし、より現実味のある映像を目指しているというのだ。

シェイクマン監督は、Colliderの取材に対し、バクスター・ビルディングがスカイラインを支配し、スタイリッシュなスーツに身を包んだファンタスティック・フォーが活躍する、1960年代の架空の歴史を舞台にした本作において、可能な限り全てをリアルで本格的に表現したかったと語った。

「映画製作者として、そして俳優たちにとっても、それはリアルです。観客もそれを好むと思います。可能な限りロケーション撮影を行い、実物セットを制作しました。ブルーバックやグリーンバックへの依存度はどんどん減らしています」とシェイクマン監督。「この映画は60年代が舞台なので、スタンリー・キューブリックが60年代にやったことが大きなインスピレーションになっています」

伝説的監督スタンリー・キューブリックは、特にセットのミニチュア制作において、細部へのこだわりで知られていた。『2001年宇宙の旅』では、宇宙船のデザインにNASAに相談し、製作が終わると再利用されないよう破壊したほどだ。

シェイクマン監督がキューブリックと同じことをするとは考えにくいものの、ファンタスティック・フォーの宇宙船「エクセルシオール」の14フィート(約4.3メートル)のミニチュア模型の制作を許可した。(この宇宙船は、ケヴィン・ファイギが最近『サンダーボルツ』のエンドクレジットシーンについてコメントしたことで、既に多くの憶測を呼んでいる)。

「手で作り、目で見て確認できるものほど、スクリーンで見た時に観客が信じるものになると思います」とシェイクマン監督は述べている。

ペドロ・パスカル、ヴァネッサ・カービー、ジョセフ・クイン、エボン・モス=バクラッチらが出演する『ファンタスティック・フォー』では、マーベルのファースト・ファミリーがMCUに参戦し、惑星を破壊するガラクトス(声:ラルフ・イネソン)と対決する。

このマーベル最新作は7月25日に劇場公開予定。

このように、本作は1960年代のレトロフューチャリスティックな世界観と、実写効果を重視したこだわりの制作手法によって、他のマーベル映画とは一線を画す作品となることが期待される。スタンリー・キューブリック作品からのインスピレーションも明らかになり、そのクオリティの高さが伺える。

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