ソニー・ピクチャーズのマーベル映画「モービウス」の監督ダニエル・エスピノーサが、スパイダーマンに関するあるシーンがトレーラーに含まれ、映画の最終カットには含まれなかった理由を明らかにした。
ComicBook.comとのインタビューでエスピノーサは、映画とトレーラーの制作プロセスは関連しているものの異なる手順であると説明している。エスピノーサは「つまり、面白いことに、この種の映画を作るとき、トレーラーを作る人がいて、それから映画を作るのだが、映画を作るとき、いつも何かをカットする。例えば『デンジャラス・ラン』を見ると、この戦場にいる時、様々な種類の刑事の部分がカットされているんだ。映画の中にあるものは、私が映画の中にあるべきだと思ったものだ」述べている。
「モービウス」のマーケティングキャンペーンには、映画版のスパイダーマンをあからさまに参照するものがいくつかあった。初期のトレーラーでは、トビー・マグワイア演じるスパイダーマンらしき人物を強調する壁の落書きが登場した。その他にも、オズコープのロゴが入ったビルが見える街のパノラマショットや、モービウスのデイリー・ビューグル紙の存在を示唆するクローズアップなど、小さなヒントが含まれていたが、これらのショットはいずれも最終版では使用されなかった。もうひとつの大きな変化は、マイケル・キートン演じるエイドリアン・トゥームス、別名「バルチャー」の登場で、トレーラー時の映像から変更されている。
天才的な頭脳を持つ医師マイケル・モービウス。彼は幼いころから、治療の術がない血液の難病を患っていた。これまで多くの命を救いながらも、己の病を治癒する方法だけを見出せずにいたモービウスは、自らの身体に実験的な治療を施す。それはコウモリの血清を投与するという、危険すぎる治療法だった。そのまま姿を消したモービウスは、2か月後、ロングアイランド沖に座礁したコンテナ船に突如現れる。病で痩せ細った姿から一変、顔には血色が戻り、隆起した筋肉が全身を覆っていた。さらに、超人的パワーとスピード、そして周囲の状況を瞬時に感知するバットレーダーや飛行能力を手にしたモービウスだが、同時に彼の中で、抑えきれない〝血への渇望“が生まれる。やがて彼の身体に更なる変異が起こる……
このユニバースに生まれ堕ちた彼は、果たして善なのか、悪なのか──
映画「モービウス」は2022年4月1日より公開予定。監督:ダニエル・エスピノーサ、脚本:マット・サザマ、バーク・シャープレス、出演:ジャレッド・レト、マット・スミス、アドリア・アルホナ、ジャレッド・ハリス、アル・マドリガル、タイリース・ギブソン、配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント