Newsaramaより

巨匠・手塚治虫が遺した数々の伝説的キャラクターと物語は、彼に「マンガの神様」という名声をもたらした。しかし「新宝島」や「鉄腕アトム」、「リボンの騎士」などのヒット作に加えて、彼は侍の叙事詩「どろろ」も生み出した。これは百鬼丸という名の浪人と、自称日本一の盗賊・どろろの物語である。

この叙事詩的なシリーズは人気の高いアニメシリーズとなり、様々なスピンオフ小説、実写映画、ビデオゲーム「Blood Will Tell」を生み出した。そして、直近の再解釈は「サーチ&デストロイ」という形式のマンガとなっており、物語は血にまみれたサイバーパンク・スリラーへと変容を遂げた。

「サーチ&デストロイ」は、カルトマンガ「バンビと彼女のピンクの銃」の作者である金子敦の作品である。「不当な世界の中で意味と復讐を求める部外者の、見事に練り上げられたアクション・スリラー」、また「偽善、不正義、搾取、そして正義の殺人者へと成長した子どもの受難に対する怒り」の物語として紹介されている。

ここに、第1巻から独占的に抜粋したページを紹介する。

「サーチ&デストロイ」は、近年のSFマンガの最高傑作の一つであるだけでなく、ジャンルや言語を問わず、グラフィックストーリーテリングの中で最も豊かで特徴的な作品の一つだ」と、Fantagraphicsの準発行人エリック・レイノルズ氏は述べている。「金子先生は戦後のキューバと東京を彷彿とさせるような、驚異的でコントラストの強い舞台に、忘れられないスクラップの英雄と肌を這いずり回るモンスターというキャストを配し、アクションとサスペンスに満ちたノンストップライドを展開する。この巧妙なリテリングは、オリジナルの「どろろ」の反抗的な60年代精神を、同様に激動の20年代にアップデートし、不朽の物語に新しい生命を吹き込むものだ」

「金子先生の作品を英語で出版するのは、少しはばかれるような気もする。彼の作品は、非常に多くの点で他のマンガとは全く異なる感触を与えるからだ」と編集者のクリストファー・ブッチャー氏は語る。「アクション、社会評論、激しい怒りをミックスした「サーチ&デストロイ」は、手塚先生のオリジナルマンガのタイムリーで新鮮な解釈であり、金子敦だけが成し遂げることができた作品だ。これは人間よりも機械のような若い女性が、ある程度の哀れな存在から身体の一部を狩って盗む物語である。「サーチ&デストロイ」第1巻では、このミッションの全容、彼女の行動、そしてその重要性が明らかになり、次の2巻の激しさを予感させる」

手塚プロダクションの許可を得て、月刊マンガ誌「COMIC」で連載されていた「サーチ&デストロイ」は、FantagraphicsがMSX:Mangasplaining Extraと提携して出版している。第1巻は7月23日に発売予定である。





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