マーベル・シネマティック・ユニバースはそれまでの集大成となる映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」を1年前に公開し、映画「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」にてヒーローの遺産と継承が描かれ、今年新たなフェーズへと突入する。

そんなMUC作品には多くの参照やイースターエッグが含まれており、それは後々に繋がったり、監督達曰くいまだに発掘されていないものもあるという。そんなMCUの歴史を振り返る意味も含めて、過去の作品のイースターエッグを紹介していく。今回の作品はMCU第22作目「アベンジャーズ/エンドゲーム」。

以下、映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」のネタバレを含むため注意してください。

弓矢を持つ少女

映画の最初では「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」の裏でクリント・バートンに起こった出来事が描かれた。ホークアイは娘ライラに弓術を教えており、彼女を「いい仕事だ、ホークアイ」と呼んだ。そんな家族水入らずの時間を過ごす中、サノスのスナップの影響を受けた。コミックにおいて弓術を身に着けた少女という点では、ホークアイの名前を引き継ぎ後にバディとなったケイト・ビショップが存在する。彼女は若い世代のヒーロー達によるヤング・アベンジャーズのメンバーとして活躍し、今後のディズニープラス「ホークアイ」で登場する予定。また、正史世界とは別のアルティメット・ユニバースにおいても、クリントは家族を失っている。

マーベル・スタジオのロゴ

マーベル・スタジオのタイトルロゴはいつもよりもキャラクターが少なくなっており、「インフィニティ・ウォー」で死亡したり消された人物が表示されなくなっている。アントマンは量子世界で捕らわれているためか、ここでも消されている。

ブルー・ミーニー

トニーはペッパーへのメッセージの中で、ネビュラのことを「ブルー・ミーニー(青い彼女)」と呼んでおり、ブルー・ミーニーはビートルズのアニメ映画「イエローサブマリン」に登場する敵のこと。音楽が何より嫌いで海底の楽園ペパーランドに襲ってくる。

ビルド・ア・ベア

トニーが地球に帰還した後、ロケットが話したことで彼を「ビルド・ア・ベア」のぬいぐるみだと思ったと話している。ビルド・ア・ベアは実際にマーベルから「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のキャラクターのぬいぐるみを販売しており、もちろんロケットも含まれている。

サノスの農園

サノスが戦いを終えたら農園を拓くことをネビュラが言及しており、実際に彼はそれを行った。これはコミックでの「インフィニティ・ガントレット」の結末、および「インフィニティ・ウォー」の冒頭と同様である。しかし、彼はその後もインフィニティ・ジェムを巡る戦いに身を投じることとなった。

制作者の出演

5年後のスティーブ・ロジャースが参加していた会で恋人を失った喪失を悲しむ男性が登場している。彼はこのエンドゲームの監督の1人ジョー・ルッソ監督である。彼は映画「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」でもカメオ出演しており、スティーブ、ナターシャ、サムがニックと再会する時に治療していた男性医師として登場。

更に同じ会の中には、1973年にサノスを生み出したジム・スターリンがカメオ出演している。またスターリンは「インフィニティ・ガントレット」の執筆をしたことでも知られており、映画に多大な影響を与えている。

アントマンが帰還した616

アントマンが偶然に量子世界から戻ってきたが、彼が保管されていたバンのあった場所が「616」である。616と言えばコミックにおける正史世界アース616の数字である。

キャシーの成長

スコット・ラングが不在中に世界に起きた出来事を知り始め、彼は行方不明者の中から娘キャシーの名前を探す。しかし、彼女は生き永らえており、5年の年齢を重ねてスコットと再会した。映画の中で彼女は高校生くらいに成長したが、コミックにおいて成長したキャシーは父スコットからピム粒子の影響を受けて体を拡縮する能力を得ている。そして彼女はヤング・アベンジャーズのメンバーとして活躍した。

キャロルのヘアスタイル

インフィニティ・ストーンズがすべて消されたことを知ったアベンジャーズは、元に戻す手段を失い5年の歳月が流れた。それぞれのヒーロー達はそれぞれの役目を全うしようと進み、キャロル・ダンバースも混乱した宇宙全体のために活動していた。そんなキャロルのヘアスタイルは5年の時がたったことで大きく変わり、短髪スタイルになっていた。コミックにおいても長髪のスタイルから、一時短いスタイルにしていた。

ネイモアとアトランティスへの示唆

5年後、ナターシャと他の場所で活躍するヒーロー達が映像による会議を行っていた。その時にワカンダからオコエが海底で大地震が発生したことが明かされた。しかし、オコエは策として何もしないを選択する。海における事象といえばマーベル・ユニバースにおいてはネイモアと彼が統治するアトランティスが真っ先に思い浮かばれる。何もしないという対処法はネイモアが関係しているからか否か。

キャロルとローディの関係

ナターシャと他のヒーロー達との会議の中に、ローディも参加していた。彼らは現状の報告を完了し、通信を切るタイミングでキャロルはローディに声をかけた。コミックにおいて2人は恋人同士であり、彼女の一声は5年間での彼らの関係性を示唆する重要なポイントかもしれない。

トニーの娘の名前

スコット・ラングが帰還し、ナターシャとスティーブに再会したスコットは量子世界の性質で時間を越えることを提案し、彼らはそれを最後の望みとしてトニー・スタークに会いに行った。彼はペッパーとの間に娘をもうけて幸せな暮らしをしていた。彼女の名前はモーガン・スタークであり、「インフィニティ・ウォー」の冒頭でも示唆していたペッパーのおじの名前を付けた。コミックにおいてもモーガン・スタークは登場しており、トニーの従兄弟で基本的にトニーとは敵対しているキャラクター。

タイム泥棒

スコット・ラングはトニーにタイムトラベルについて説明し協力を求め、それを「タイム泥棒」と呼んだ。映画「アントマン」でイエロージャケットがスコットに対し「泥棒で未来が止められると?」と言うシーンがあり、彼は実際に時間を泥棒して未来を変えることとなった。

スマート・ハルク

トニーの協力を得られなかった3人は大きい頭脳を頼り、ブルース・バナーと接触した。彼はハルクの姿をした状態でブルースの意思をもったいいとこどりバージョンとなっていた。コミックにおいても高度な知性を持ったハルクのバージョンが登場しており、彼はプロフェッサーとも呼ばれていた。しかし、ハルクの力は理性度が高いほど劣り、本能や怒りが高いだけ力が増すところも考慮しなければならない。そのため、スマート・ハルクはこれまでのハルクよりも小さめになっている。

ロケットのユニフォーム

量子世界からタイムトラベルを行うために残されたヒーロー達が再び結集された。宇宙からネビュラと共に帰還したロケットのコスチュームはかつてのものとは異なっているが、コミックを知るファンからは馴染みの姿でもある。彼が着ていたコスチュームは2000年代に開始された「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー」でのチームメンバー共通のコスチュームからインスパイアされたもの。

ハルクとロケット

ロケットはハルクと共にソーの下へ出かけることとなるが、この組み合わせは一見ソーと仲がいいだけの2人のようにも思える。しかし、ファンにとっては他にも大きな意味がある。コミックにおいて正史世界のロケット・ラクーンが初登場したのは「インクレディブル・ハルク」#271であり、ロケットの住むハーフワールドに飛ばされたハルクはロケットと出会い、彼と協力してハーフワールドを支配するモグラのヴィラン、ジャドソン・ジェイクと戦った。

MCUで重要な場所ノルウェー

ハルクとロケットはソーを連れてくるために彼がいるノルウェーのトンスベルグへとやってきた。その場所は映画「マイティ・ソー」で遠い昔オーディンとフロスト・ジャイアントが戦い、「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」でレッドスカルがテッセラクトを奪った。更にノルウェーは「マイティ・ソー バトルロイヤル」でオーディンが亡くなった場所だ。

ニュー・アスガルド

ソーはノルウェーのトンスベルグでヴァルキリーを含む残されたアスガルド人と、「マイティ・ソー バトルロイヤル」で仲間になったコーグとミークと共にニュー・アスガルドを立ち上げて暮らしていた。コミックにおいても地球にアスガルドが存在した時があり、ラグナロクでアスガルドが一度滅びた後、復活したソーがオクラホマ州のブロクストンに浮遊する都市として再建した。

フォートナイトとアベンジャーズ

ニュー・アスガルドで引きこもり生活を送るソーの下へハルクとロケットが訪れ、そこではコーグ、ミークと共にオンラインゲームに興ずる彼の姿があった。彼らがやっていたオンラインゲームは、「エンドゲーム」とコラボしたゲーム、フォートナイトである。

アキヒコ

クリントはローニンとなって東京でヤクザと戦い、最後にアキヒコを殺害した。アキヒコはコミックでも登場するキャラクターで、2017年に発売された「ニック・フューリー」#2で登場し、機械的なサムライのアーマーを着たヴィランだった。月面に地球の地盤を制御する巨大な大砲を構築し、ニック・フューリー・Jrによって阻止され死亡した。

ビッグ・リボウスキ

トニーが太ったソーを見て「リボウスキ」と呼ぶが、映画「ビッグ・リボウスキ」のデュードに似た服装をしていたことに由来する。デュードを演じるのは映画「アイアンマン」のヴィラン、オバディア・ステインを演じたジェフ・ブリッジス。

サノスを赤ちゃんの時に殺す

ローディがサノスを赤ん坊の時に殺した方がいいのではと提案するが、過去を変えても彼らが生きる現代は変わらないと説明した。サノスが赤ちゃんの時に殺そうとするのは、最近のコミックス「コズミック・ゴースト・ライダー」で行われた。別世界のフランク・キャッスルはゴースト・ライダーとなってギャラクタスからコズミックパワーを獲得し、サノスが事を起こす前に殺そうとタイムトラベルを行った。結局、彼はサノスを殺せずに連れまわすが、最終的に元の場所へと戻した。

ベン&ジェリーズ

タイム泥棒の作成会議中にハルクはベン&ジェリーズのアイスクリームを食べている。これは「インフィニティ・ウォー」でトニーとドクター・ストレンジ達が言及したベン&ジェリーズとのコラボフレーバー「スターク・ナッツ」か「ハルク・ファッジ」のどちらかかもしれない。

何を犠牲にしても

アベンジャーズが量子世界を介して時間を移動するために使用するプラットフォームの上に並ぶとき、チームは円を描いて手を置く。彼らの赤い手袋と手の位置の組み合わせは、最初のアークリアクターへのオマージュで、トニー・スタークが最初のスーツへ電力を供給するために使用していたもの。

エンシェント・ワン

アベンジャーズはタイムトラベルが成功したことでインフィニティ・ストーンの回収任務に向かい、それぞれのチームに分かれて対処していった。2012年のニューヨークで同時に3つのストーンが存在しており、ブルース・バナーはタイム・ストーンの回収にサンクタム・サンクトラムに向かう。そこではエンシェント・ワンが待ち構えており、ドクター・ストレンジは数ブロック先で手術を受けていると話す。映画「ドクター・ストレンジ」で彼女はすでに未来を見ており、自身の死は変えられないことを悟っていた。それにより彼女はまだ会っていない、ストレンジの現在位置を把握していたのかもしれない。

ブタペスト

クリントとナターシャがヴォーミアへ旅立った時、クリントは「はるかブタペストから」と話しており、これは「アベンジャーズ」でも言及されていたブタペストでの任務を参照している。S.H.I.E.L.D.の任務としてクリントとナターシャが参加した任務だが、詳細については明かされていない。しかし、ナターシャはアベンジャーズとチタウリの戦いはそれを思い出させるものだといっていた。

コルビナイト

2014年のネビュラとガモーラが戦うシーンでは、彼女たちは機械化された戦士コルビナイトと戦っている。彼らはベータ・レイ・ビルの種族としても知られており、彼は多くの場所で示唆されている。

ロキは再びキャプテン・アメリカに変装する

2012年の「アベンジャーズ」の出来事の裏側を見ることとなるが、捕まったロキは魔法を使ってキャプテン・アメリカに変装して遊んでいた。ロキがキャプテン・アメリカに変装するのは「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」でも見られ、彼はキャップに変装してからかうのを好む傾向にあるようだ。

エージェント・シットウェルとラムロウ達

2012年においてキャプテン・アメリカがマインド・ストーンを宿すセプターを回収しに向かうが、アベンジャーズからセプターを回収したのが後にヒドラであることが判明するエージェント・シットウェルとラムロウ達であった。スターク・タワーのエレベーターに乗る彼らの下へスティーブが乗り込み、映画「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」の状況を再現する。

ハイル・ヒドラ

スティーブは彼らと戦うのではなく「ハイル・ヒドラ」を囁いて彼らを出し抜いた。コミックにおいてもキャプテン・アメリカが「ハイル・ヒドラ」を発言して話題になったことがあり、コミックではコズミックキューブによってヒドラ党員に変えられた別の時間軸でのスティーブ・ロジャースだった。そして、彼は米国政府を合法的に掌握し、一時的にヒドラが支配するに至った。

カメオに次ぐカメオ

トニーとスコットによるテッセラクト回収時に、2012年のトニーとソーは映画「キャプテン・アメリカ/ウィンターソルジャー」に登場した事件の首謀者アレキサンダー・ピアースが現れる。

アスガルドでリアリティ・ストーンを得ようとするソーとロケットの前に、映画「マイティ・ソー/ダークワールド」からソーの母フリッガと当時の恋人ジェーン・フォスターが出演。ジェーンのシーンについては「ダーク・ワールド」の削除シーン等を用いているが、音声は新たに収録された。

ソウル・ストーンを得ようとヴォーミアに現れたクリント・バートンとナターシャ・ロマノフの前には「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」からストーンキーパーことレッドスカルが再び現れた。

ロキの行方

トニーとスコットがテッセラクトを回収しようとした時、トニーは階段を下りてきたハルクにぶつかり、テッセラクトはロキに奪われて彼は消えてしまった。これは新たな時間軸が誕生したことになるが、それはディズニープラスで配信されるドラマ「ロキ」に続いていく。しかし、この流れは「ロキ」のためではなく、脚本執筆時に面白さから書かれたもので、偶然繋がる形になったという。

I Can Do This All Day(まだやれる)

2012年のキャップが現在のキャップと対峙した時、彼はお馴染みのキャッチフレーズを聞くこととなる。「ザ・ファースト・アベンジャー」において、スティーブは路地で彼を殴る人物に対して、「シビル・ウォー」ではバッキーを守りトニーと戦う中で発している。

2人のキャップ

トニーとスコットのテッセラクト回収が失敗し、スティーブは当時の自分と接触してしまった。当時のスティーブは現れた自分をロキだと思って戦闘になる。コミックで2人のスティーブが戦うのは、上述したようにヒドラ党員となった時間のキャプテン・アメリカとオリジナルのキャプテン・アメリカが戦うシチュエーションがイベント「シークレット・エンパイア」で描かれており、「ハイル・ヒドラ」の発言と合わせて参照されている。

アメリカのケツ

「アベンジャーズ」時のキャプテン・アメリカのコスチュームの悪い部分として、キャップのお尻について指摘されてきた歴史があり、映画でトニーとスコットはそれについて議論している。スティーブは自分を倒すことで自身のお尻を確認した。

スタン・リーのカメオ

テッセラクトの回収に失敗し、トニーはキャップにテッセラクトとピム粒子が同じ場所に存在する時である1970年に向かう。1970年代の描写の序盤で女性を乗せて車を運転するヒッピーが現れる。彼は「おい!戦争より愛し合おうぜ」と声高らかに話し、リアバンパーには「Nuff Said!(つべこべ言うな!)」のステッカー、ナンバープレートには420という数字を含んでいる。この時のリーの姿は写真などでもよく知られている当時を再現している。

コミ・カレ!!からのカメオ

映画の監督を務めるルッソ兄弟が手掛けたドラマ「コミュニティ(コミ・カレ!!)」からの俳優陣もカメオ出演している。1人はスコット・ラングが量子世界から戻ってきた時に倉庫の監視をしていた警備員としてケン・チョンが出演。更に1970年代にスティーブとトニーがエレベーターで乗り合わせる従業員としてイヴェット・ニコール・ブラウンが出演した。

別のキャプテン・アメリカ、ロスコー

1970年代でやってきた場所はスティーブがかつて所属していた軍事基地で、ウィンター・ソルジャーの時にも訪れた場所。彼が基地に潜入するために着ていた軍服は、スティーブの体型に合っているがそれは必然かもしれない。彼が来ていた軍服の主は「ロスコー」であり、コミックにおいてロスコー・シモンズはスティーブがキャプテン・アメリカのアイデンティティを捨てた時に代役を務めた人物。彼はレッドスカルによって拷問を受けて惨殺され、スティーブがキャップに復帰するきっかけにもなった。

最初のアントマンヘルメット

アントマンのスーツは最初のバージョンからハイテクであったが、それよりも前の実験時にはもっと簡素なものだったのかもしれない。彼がピム粒子の実験に合わせてアリを操作する実験も行っており、その実験室で登場するアントマンのヘルメットがコミックでジャック・カービーにデザインされたオリジナルのヘルメットに準拠している。そこでは若き頃のハンク・ピムがカメオ出演している。

アーニム・ゾラ

トニー・スタークがテッセラクトを求めて地下研究所に侵入した時、遠くのパソコンのディスプレイにアーニム・ゾラが映っている。知りつつ見ない限りは容易に見つけることができないものだが、担当したVFXスタジオのシネサイトが動画でも示している。

トニー・スタークとハワードの再会

1970年代でトニーはまだ息子が生まれる前のハワード・スタークと出会う。もうすぐ自身が生まれる父親と少ない時間を過ごすトニーだが、映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」の時に最後の言葉について後悔があることを明かしていた。彼らが去る時、トニーはようやくハワードに本心を伝えることができた瞬間だった。

ドラマと繋がるジャービス

MCUのドラマはこれまで映画との関係性が薄く感じる部分が多く、ドラマのキャストも映画に出ることはほとんどない。しかし、今回ではドラマと映画がリンクした特別な瞬間が存在した。ハワードが基地から去る時に彼の執事が登場するが、彼こそがドラマ「エージェント・カーター」で登場したエドウィン・ジャービスである。人工知能J.A.R.V.I.S.の名前のにもなった人物が映画でもついに登場を果たした。

2988

過去から来たネビュラが、サノス達を呼び込むために機械を操作している時に表示されるディスプレイに、時間旅行をした履歴が表示されている。そこには2012年の他に、2009年11月と2988年1月が記載されており、誰かがこの時代に行ったことを示唆している。

瓦礫を支えるハルク

サノスが現在に現れてアベンジャーズ本部を壊滅状態にした時、瓦礫から仲間を守るためにハルクがそれを支えていた。これはコミックにおいても表現されたもので、「シークレット・ウォーズ」#4でヒーロー達を巨大な瓦礫から救うためにハルクが支えた。

ビッグ3

コミックからの参照として、映画でついに「アベンジャーズ」のオリジナルメンバー、アイアンマン、ソー、ハルク、アントマン、ワスプが揃う。更に最初にサノスへ立ち向かうのは、アベンジャーズでも中心メンバーでビッグ3とも呼ばれるキャプテン・アメリカ、アイアンマン、ソー。

スティーブ・ロジャースには資格がある

ファンはその時をずっと待っていた。キャップは映画「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」でムジョルニアを持ち上げることができなかった。しかし、今回においてはムジョルニアがスティーブの要望に応える時。マーベルの歴史においてスティーブは何度もムジョルニアを使ったことがある。「フィアー・イットセルフ」事件においてもソーが落としたムジョルニアを拾いあげて敵と戦い、「シークレット・エンパイア」事件においてもヒドラ・キャップを倒すためにその「資格」を用いて勝利に導いた。

シールドの破壊

サノスとの戦いの中でキャップのシールドがついに破壊されてしまう。映画「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」でトニーがスカーレットウィッチによって示された悪夢の一部が実現したことを暗示しているが、それは敗北を意味するものではない。キャップは破壊されたシールドをも手にして戦いを止めずにサノスに立ち向かう。コミックにおいての「エイジ・オブ・ウルトロン」でも盾は破壊されており、上述の「フィアー・イットセルフ」でも盾を破壊されてもなお彼は戦い続けた。

キャプテン・アメリカはたった一人でもサノスに立ち向かう

トニー、ソー、スティーブがサノスと戦うが彼の力の前に倒れ、キャップだけが立ち上がって対峙した。これはコミックの「インフィニティ・ガントレット」でも描かれた描写であり、彼は一人になってもなおサノスに歩み寄って彼と闘おうとした。彼はたった1人でも前に立ちふさがっている限り、勝利を宣言することはできないとサノスに述べた。映画ではサノスは軍を引き連れて地球を破壊しようとするが、それでも彼は1人立ち続ける。

「On your left(左から失礼)」

映画「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」でスティーブがサム・ウィルソンと最初に会話した時の言葉は「On your left(左から失礼)」だった。そして、復活したサムがキャップに通信した時に彼が言った言葉も「On your left(左から失礼)」だった。そこからキャップと戦うためにブラックパンサー達が現れ、数々のヒーロー達が集まってきた。

ハワード・ザ・ダック

多くのヒーロー達が集合する中、ラヴェジャーズも参戦しており、そこから「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」に2度カメオ出演しているハワード・ザ・ダックが再び登場している。

レスキューの登場

ペッパーが映画「アイアンマン3」でアイアンマンのアーマーを着た時から、ファンはいつかレスキューとして彼女のアーマーを着ることを長らく願ってきた。そして、今回の映画でそれが実現した。コミックにおけるレスキューアーマーの配色とは異なるが、それはアニメシリーズ「アイアンマン ザ・アドベンチャーズ」に登場したレスキューアーマーに準拠している。

アベンジャーズ・アッセンブル

更にMCUで長らくファンが求めていたものが遂に実現した。「アベンジャーズ・アッセンブル」はコミックでメジャーな掛け声として知られ、チームのリーダーが出撃や攻撃の際に発するセリフである。

ピーターとトニーのハグ

映画「スパイダーマン:ホームカミング」でピーターは勘違いしてトニーにハグをしようとするが、トニーは違うとピーターを降ろした。しかし、今回ピーターが戻ってくると自ら彼にハグしに行った。

「キャップ」

キャップがスコットにバンの量子トンネルを起動するよう指示すると、ワスプが「了解、キャップ」と返事をする。その後、ホープはスコットと顔を見合わせて笑顔になるが、これは「アントマン&ワスプ」でスコットがキャプテン・アメリカをキャップと呼んだことを参照している。

クリントを呼ぶティ・チャラ

「シビル・ウォー」時にクリントは戦闘中に初対面のティ・チャラに自己紹介をするが、ティ・チャラは「知るか」と彼を倒していった。しかし、映画ではガントレットを運ぶのに苦戦しているクリントの下へ現れ、ティ・チャラは彼の名を呼びガントレットを引き継ぐ。

ブラックパンサーがガントレットを持つ

ブラックパンサーがホークアイからガントレットを引き継ぎ、サノスの軍から守る描写が描かれた。コミックのファンからするとブラックパンサーがガントレットを持つことにも意味がある。2015年の「シークレット・ウォーズ」において彼は強大な力を持ったドクター・ドゥームを倒すために、インフィニティ・ガントレットを用いて戦った。

キルモード

スパイダーマンはナノ・ガントレットを運ぶためにアイアン・スパイダーアーマーのインスタントキルモードを発動させる。より致命的な攻撃を行うようになるモードで、「スパイダーマン:ホームカミング」の時に意図せず一時的に発動したモード。

クイーンズ

スティーブは危機に瀕したスパイダーマンを救う時に、彼をクイーンズと呼んでムジョルニアを投げた。これは「シビル・ウォー」の時にスティーブがピーターの出身地を聞いたことに由来し、そのため彼をクイーンズと呼んだ。

女性だらけのアベンジャーズ

ブラックパンサーからガントレットを引き継いだスパイダーマンだが、サノスの軍勢の猛攻の前にピンチになる。キャプテン・マーベルがガントレットを引き継ぎ、彼女の下へ女性ヒーロー達が集結する。マーベルはWomen of Marvelとして女性の活躍をフィーチャーしたり、女性だらけのアベンジャーズチーム「A-FORCE」を生み出している。

更にペッパー、ワスプ、シュリがサノスに対して同時にビームを放っているが、これは「エイジ・オブ・ウルトロン」でトニー、ソー、ヴィジョンがウルトロンに対して行った攻撃を引用している。

I am Iron Man

トニーはMCUの最初の映画である「アイアンマン」の最後にトニーが言った言葉「I am Iron Man」でサノスを倒し、それが彼の最後の言葉となった。

トニー・スタークにもハートがある

トニーの葬儀には最初に自身に取りつけたアークリアクターが登場し、ペッパーがトニーに送った「トニー・スタークにもハートがある」に飾られた状態だった。

アイアンマン3からのカメオ

トニーは過去と現在の愛する人々を救い、彼が残した絆として彼の葬儀に多くの人々が参列した。アベンジャーズ、ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー、シールド、サンダーボルト・ロス、そして、映画「アイアンマン3」でトニーを助けた少年ハーレー・キーナーも登場していた。

チーズバーガー

トニーの葬儀の後、彼が残した娘モーガンがハッピーにチーズバーガーが食べたいと言う。これは「アイアンマン」でトニーがテンリングスから脱出して帰還した時に、バーガーキングのチーズバーガーを求めたことを参照している。これを聞いてハッピーはトニーを彼女に重ねた。

アスガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー

戦いの後、ソーは王座をヴァルキリーに渡してニュー・アスガルドを去っていった。そして、彼が行った先は映画「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」で出会ったガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシーとの冒険だった。更に彼はチームの名前を「アスガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー」と呼び、自分が中心になろうと静かな戦いが始まった。「アスガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー」は近年コミックで登場したチームで、コミックでのメンバーはアンジェラやヴァルキリー、スロッグやスカージ等、全く別のチームではある。

バカはするな

スティーブがインフィニティ・ストーンズを戻しに行く前、バッキーに対して「留守中、バカはするな」と言い、バッキーは「お前抜きじゃできない」と返答した。このやり取りは「ザ・ファースト・アベンジャー」で、戦地に行くバッキーと残されるスティーブの間で行われたもので、今回は立場が逆転している。

年老いたスティーブ・ロジャース

インフィニティ・ストーンズとムジョルニアを元の場所に戻すためにスティーブ・ロジャースが再び量子世界からタイムトラベルを行ったが、彼は戻ってこなかった。彼はキャプテン・アメリカとして現代で過ごすのではなく、スティーブ・ロジャースとして自身の人生を歩むことを選んだ。そして、サムとバッキーの前に年老いた姿で現れた。

受け継がれるシールド

スティーブはサムにキャプテン・アメリカのシールドを渡し、サムはキャプテン・アメリカを引き継いだ。コミックにおいてもスティーブは一時的にスーパーソルジャー血清を失って年老いて、サム・ウィルソンにキャプテン・アメリカのアイデンティティを渡した。それ以前にはスティーブが死亡した時にバッキーがキャプテン・アメリカを引き継いだが、MCUではバッキーはサムにその役割を譲った。

スティーブとペギーの曲

スティーブは長らくペギーとのデートに間に合わなかったことを嘆いていた。ファースト・アベンジャーとして現代に目覚めた彼だったが、彼がペギーとのデートに間に合った終わり方は感慨深い。スティーブとペギーがダンスするシーンで流れる曲は「イッツ・ビーン・ア・ロング・ロング・タイム」で、「ウィンター・ソルジャー」の時にもスティーブのアパートで流れていた曲。スティーブとペギーが長い時を経て再会した彼らにぴったりの歌詞となっている。

「私に1度キスをして。それから私に2回キスをして。それからもう1度私にキスをして。それは長い長い時間。あなたはこんなこと感じなかったでしょう。私が覚えていられないくらい、長い長い時間がたった。あなたが何度夢みても分からないだろうけど、私はずっとあなたのことを夢見てきた。あなた無しではすべてが何とも空虚に見えたか・・・。」

クレジット内での音

クレジットシーン後に映像はなく、ファンに「インフィニティ・サーガ」が結論に達したことを伝えている。しかし、そこにもイースターエッグがあることも見逃すことはできない。クレジットの最後で鐘の音のような音が鳴り響くが、これはアイアンマンのアーマーを生み出そうとするトニーが金槌を打ち付ける音。この壮大なサーガはアイアンマンの誕生から始まり、完結を迎えた。

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