Vultureより

公開中の映画「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」ではマーベル・コミックスに関連した要素や参照が存在している。映画に登場した多くのイースターエッグについて紹介。

以下、公開中の映画「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」のネタバレが含まれますので注意してください。

 

 

 

 

 

 

 

聖エステス

映画はクレタス・キャサディとフランシス・バリソンのフラッシュバックから始まり、2人は一見危険な若者が集まる孤児院「聖エステス矯正施設」に閉じ込められていた。コミックスでは、クレタスは映画と同じように祖母と母を殺害した後、聖エスティス少年院で幼少期を過ごした。ここでの唯一の変更点は、フランシスが加わったことと、「少年のための家」がより包括的な(そして厳しい)「望まれない子供たちのための家」になったこと。

誰かが「ミュータント」と言った?

フランシスは映画の中で、自分の「突然変異(ミューテイション)」が悪化していると言っている。これは、強力なソニックブラストを発することができるスーパーパワーのことを言っているが、重い言葉(コミックでは、空を飛んだり、人の感情を操ることもできる)。コミックではミュータント能力とされているが、初登場はスパイダーマンのコミックシリーズに登場しており、ソニーのスパイダーマンのライセンスに該当している。しかし、今はディズニーがFOXを買収したため、X-MENのライセンスはマーベル・スタジオが所有し、何が起こってもおかしくはない。

レイヴンクロフトへようこそ

1991年に発行された「スペクタキュラー・スパイダーマン」に初登場したレイヴンクロフトは、基本的にスパイダーマンにとってのアーカム・アサイラムのような存在。レイヴンクロフト精神異常犯罪研究所には、あらゆる種類のスーパーヴィランが収容されており、「レット・ゼア・ビー・カーネイジ」では、クレタスが解放するまでシュリークが拘束されていた。女優のシアン・ウェバーが演じるのは不運な運命をたどったカミール・パッゾ博士で、コミックではレイヴンクロフトの精神科医としても活躍している。

エディの署名記事

レイヴンクロフトの地下にある防音室に収監されていたフランシスは、昔の恋人キャサディの記事が一面に掲載された新聞を手にする。その記事は、他ならぬエディ・ブロックが書いたもので、「ヴェノム」のポストクレジットシーンでキャサディにインタビューした後に書いたものと思われる。その後も続々と記事がかかれ、最終的に新たな遺体が発見されてキャサディの死刑を決定づけた。

エディ・ブロックはエディ・マーフィが大好き

映画の大部分でエディが着用しているシャツとジャケットの組み合わせは、「ビバリーヒルズ・コップ」のエディ・マーフィーの衣装と同じで、色がヴェノムらしい色に微調整されている。

マリガン刑事

エディを使って、投獄されているキャサディから犠牲者の遺体の場所についての手がかりを引き出す手助けをしたいと考えているパトリック・マリガン刑事は、コミックにも起源を持っている。彼が初めて登場したのは2004年の「ヴェノム VS. カーネイジ」#1で、サンフランシスコではなく、ニューヨークの警察官だった。

デイリー・ビューグル

映画の中では、J・ジョナ・ジェイムソン、ピーター・パーカー、そして時にはエディ・ブロックを雇っているニューヨークの架空の新聞であるデイリー・ビューグルがいくつか見られる。デイリー・ビューグルは「ヴェノム」の第1作目にも登場しているが、スパイダーマンの写真は見当たらなかった。注目すべきは、デイリー・ビューグルは印刷版の新聞であるということで、マーベル・シネマティック・ユニバースでの登場とは異なる。

責任

エディとヴェノムがチェン夫人の店へ訪れる前に、またしても痴話喧嘩をしていた。シンビオートは「責任とは平凡な者のためにある」と発言する。これは、スパイダーマンとベンおじさんの有名な宣言「大きな力には大きな責任が伴う」を揶揄したものと考えられなくもない。

スタン・リーのカメオ出演

同じシーンでは、故スタン・リーがチェン夫人のカウンターのそばにある新聞売り場の雑誌の表紙に顔を出している。スティーブ・ディトコと共にスパイダーマンを共同制作したことで知られるリーは、亡くなる1カ月あまり前にプレミア上映された2018年の「ヴェノム」にも出演している。

蜘蛛を殺すオリジン

「レット・ゼア・ビー・カーネイジ」はキャサディがエディに手紙を書くときに、再びスパイダーマンを狙っている。キャサディが「すべてのヒーローにはオリジンストーリーがある」と書いた瞬間、テーブルの上をクモが這い回る。これは明らかにスパイダーマンのオリジンストーリーを示唆している。しかし、キャサディは噛まれて放射性のクモの力を得るのではなく、そのクモをつぶす。

リーサル・プロテクター

ヴェノムとエディが仲直りしたとき、シンビオートは犯罪と戦うための新しい呼び名を叫ぶ。この名前は1993年に発行された同名のミニシリーズに由来しており、ヴェノムがヴィランからアンチヒーローへと転身するきっかけとなった。エディが初めてメインキャラクターとして登場したコミックで、彼とヴェノムがスパイダーマンの故郷であるニューヨークを離れ、サンフランシスコに向かう姿が描かれている。映画「ヴェノム」の第1作目はこのストーリーに大きく基づいており、「レット・ゼア・ビー・カーネイジ」にもその色合いが見られ、素敵なオマージュと言える。

トキシンの示唆

私たちが最後に見たパット・マリガン刑事は、フランシスとの戦いの後、死体として放置されていた。突然、彼が目を開けると、不自然に光っている。おそらくこれは、まだ発表されていない「ヴェノム3」のプロットポイントとなる可能性を示唆している。コミックでは、マリガンはトキシンという別のシンビオートを宿した。トキシンは2004年の「ヴェノム VS. カーネイジ」で初登場したカーネイジの子孫で、ヴェノムと同様にアンチヒーローのような存在だが、シンビオートは何度かその凶悪な性質の犠牲になっている。

クレジットシーン

「レット・ゼア・ビー・カーネイジ」のクレジットシーンは、主演のトム・ハーディ達が常に言及していたスパイダーマンと繋がるシーンとなっている。「ヴェノム」シリーズは「スパイダーマン」と関りがない世界として始まり、コミックでの彼の起源とは異なるストーリー展開となったため、スパイダーマンから影響を受けたヴェノムの特徴的なクモが描かれていなかった。クレジットシーンでヴェノムは南国での休暇中、エディに自分と他のシンビオートが集めた「何光年もの知識」を自慢している。偶然にも、ヴェノムがエディにその知識を教えようとした瞬間、2人がいるホテルの部屋が変わり、別バージョンのような場所にいて、テレビで驚くべきものを見る。それは「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」でのクレジットシーンであるJ・ジョナ・ジェイムソンが、ピーター・パーカーがスパイダーマンだと暴露したニュース映像だった。「ヴェノム」が「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」に登場するかは不明だが、ソニーの世界とMCUが結びついたことで今後の作品での内容が注目される。

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